認知症の理解

問題77

グループホームにおける認知症ケアに関する次の記述のうち、適切でないものを1つ選びなさい。

1.利用者同士がなじみの関係になれることを重視する。
2.利用者が力を発揮できる場面をつくる。
3.行動・心理症状(BPSD)の治療に焦点を当てる。
4.家庭的な環境をつくる。
5.地域との交流を進める。

答え:正解 3

1.○ グループホームは、少人数で共同生活を行う施設であり、利用者同士がなじみの関係になれることを尊重しています。
2.○ グループホームは、認知症高齢者が日常生活上の支援や、機能訓練などのサービスを受ける施設であり、ケアにおいては、利用者が力を発揮できる場面を作ることが重要です。
3.× グループホームは、行動・心理症状(BPSD)の治療施設ではなく、協働生活の施設です。
4.○ グループホームには、少人数で家庭的な環境をつくるという特徴があります。
5.○ グループホームには、地域住民との交流の下でサービスを受けられるという特徴があります。

 

問題78

成年後見制度における法定後見に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.判断能力が低下する前に契約することができる。
2.申立て人は本人が4親等以内の親族でなければならない。
3.申立て先は本人の住所地の都道府県である。
4.後見人には法人が選ばれるとこともある。
5.後見人はその職務として本人の死亡後の葬儀を行わなければならない。

答え:正解 4

1.× 成年後見制度における法定後見とは、すでに本人の判断力が不十分になってしまった場合に対象となる制度ですが、判断能力が低下する前に契約することができるのは任意後見です。
2.× 申し立てができるのは四親等内の親族だけでなく、市町村なども行うことができます。
3.× 成年後見制度における法定後見の申立て先は、都道府県ではなく家庭裁判所です。
4.○ 後見人は親族とは限りません。弁護士、司法書士、社会福祉士なども、いわゆる職業後見人となります。
5.× 後見は、本人が死亡した時点で終了となることから、後見人であった人の葬儀を行う義務はありません。

 

問題79

Bさん(83歳、要介護2)は、妻(78歳)と二人暮らしである。3年前かから物忘れが多くなり、半年くらい前から一日中、何もしないで過ごすようになっている。最近では入浴を嫌がるほか、日常生活全般に見守りや介助が必要になっており、失禁のためおむつを使用している。現在、訪問介護を週2回利用しているが、妻は、最近疲れるようなってきたと訴えている。
Bさんが在宅での生活を続けるために当面必要とするものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.認知症対応型通所介護職
2.認知症対応型共同生活介護
3.通所リハビリテーション
4.居宅療養管理指導
5.特定施設入居者生活介護

答え:正解 1

1.○ 認知症対応型通所介護職は、Bさんの家族の介護負担軽減も目的です。
2.× 認知症対応型共同生活介護は、施設に入所してサービスを受けるものであり、在宅での生活を希望するBさんには不適切といえます。
3.× 通所リハビリテーションは、病状が安定期にある要介護者を対象としたサービスであり、認知症が進行しているとみられるBさんには不適切といえます。
4.× 居宅療養管理指導は、医師等が通院困難な利用者の居宅において、療養上の管理や指導を行うものであり、Bさんの家族の介護負担軽減にはそれほどつながらないことから適切ではありません。
5.× 特定施設入居者生活介護は、施設に入居してサービスを受けるものであり、在宅での生活を希望するBさんには不適切をいえます。

 

問題80

認知症(dementia)の症状として、通常見られないものを1つ選びなさい。

1.記憶障害
2.運動失調
3.失語
4.見当識障害
5.判断力の低下

答え:正解 2

1.○ 記憶障害は、認知症の中核症状の一つです。
2.× 運動失調は、認知症の症状として、通常みられません。
3.○ 失語(言語障害)は、認知症の中核症状の一つです。
4.○ 見当識障害は、認知症の中核症状の一つです。見当識とは、時間、場所、周囲の人や状況などを正しく認識する機能のことです。
5.○ 見当識障害同様、認知症により、考えることが遅くなり、二つ以上の事柄を処置することが困難になるなど判断力が低下します。

 

問題81

在宅治療中のCさん(72歳、男性)は、転倒し後頭部を打ったが、いつもと様子は変わらなかった。しかし4週間たった頃より、物忘れが急速に強くなり、ここ数日、ふらつくようになった。
Cさんの疾患として、最も可能性が高いものを1つ選びなさい。

1.アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)
2.血管性認知症(vascular dementia)
3.慢性硬膜下血腫(chronic subdural hematoma)
4.クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease)
5.前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)

答え:正解 3

1.× アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞が変性して起こるもので、Cさんが転倒して後頭部を打ったことから発症するとは考えにくいです。
2.× 血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの脳血管性疾患から派生する認知症であり、Cさんが転倒して後頭部を打ったことから発症するとは考えにくいです。
3.○ 慢性硬膜下血腫は、頭部への衝撃で脳内に出血して起きるものであり、Cさんが転倒して後頭部を打ったことから発症するとは考えにくいです。
4.× クロイツフェルト・ヤコブ病は、食品などから異常プリオン(プリオンタンパク)が脳内に進入して脳機能障害を引き起こすものであり、Cさんが転倒して後頭部を打ったことから発症するとは考えにくいです。
5.× 前頭側頭型認知症とは、前頭葉から側頭葉にかけての部位が委縮するものであり、Cさんが転倒して後頭部を打ったことから発症するとは考えにくいです。

 

問題82

レビー小型認知症(dementia with Lewy bodies)の症状の特徴として、適切でないものを1つ選びなさい。

1.パーキンソン症状
2.鮮明で具体的な内容の幻視
3.初期からの人格変化
4.症状の日内変動
5.転倒しやすい

答え:正解 3

1.× パーキンソン症状の4大症状とは、無動、固縮、振戦、姿勢反射異常です。手足の震えや無動などはレビー小型認知症の症状の特徴です。
2.× 鮮明で具体的な内容の幻視はレビー小型認知症の症状の特徴です。
3.○ 初期からの人格変化はレビー小型認知症ではなくピック病の症状の特徴です。
4.× 症状の日内変動が激しいのは、レビー小型認知症の症状の特徴です。
5.× 転倒しやすいのは歩行の障害や体の固さを伴うからであり、レビー小型認知症の症状の特徴です。

 

問題83

長谷川式認知症スケールに関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.知能指数(IQ)で評価する。
2.心理症状、行動障害に関する質問から成る。
3.うつ状態の有無を知ることができる。
4.記憶、見当識、計算などに関する質問から成る。
5.点数(得点)が高いほど重症である。

答え:正解 4

1.× 長谷川式認知症スケールは、比較的簡単な質問から認知症の有無を評価するスケールであり、知的指数で評価するものではありません。
2.× 長谷川式認知症スケールは、簡単な計算などの質問から記憶力や情報処理力などを簡易的に評価するものであり、心理症状、行動障害に関する質問は含まれていません。
3.× 長谷川式認知症スケールには、うつ状態の有無に関する評価ができる内容は含まれていません。
4.○ 長谷川式認知症スケールには、記憶、見当識、計算などに関する質問が含まれています。
5.× 長谷川式認知症スケールの満点は30点であり、点数が低いほど認知症が疑われるとされています。

 

問題84

Dさん(80歳、女性)は、数年前から物忘れが多くなっている。一人息子は遠方におり、長く夫と二人暮らしをしていた。半年前に夫が亡くなり、現在のDさんは、夫が亡くなったことを嘆いていたかと思うと、別の日には夫が帰ってこないと心配して、近所を歩き回るといった状況である。今回、グループホームに入所することになった。
入所後の生活支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。

1.たびたび面会に来るように息子に連絡する。
2.夫の位牌や仏壇は息子に預かってもらう。
3.一人にならないように、常に見守る。
4.家具の配置は掃除のしやすさを優先する。
5.家事等に参加できる機会をつくり、役割をみつける。

答え:正解 5

1.× 遠方にいる一人息子に、たびたび面会に来るように連絡するのは、息子にも負担になり不適切をいえます。
2.× Dさんは、長年付き添った夫の死を受け入れようとしている段階であり、夫の位牌や仏壇を本人から引き離すのは不適切です。
3.× 見守りは重要だが、Dさんを一人にする時間も必要といえます。
4.× 家具の配置は、掃除のしやすさよりも本人の生活習慣などを優先します。
5.○ Dさんがこれから入所するグループホームに早くなじめるように、家事等に参加できる機会をつくり、役割を見つけることは適切といえます。

 

問題85

アルツハイマー型認知症の初期の段階で起こることとして、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。

1.もの盗られ妄想
2.幻視
3.反社会的な行動
4.けいれん発作
5.めまい

答え:正解 1

1.○ アルツハイマー型認知症の初期段階では、もの盗られ妄想はよくみられます。
2.× 幻視は、ルツハイマー型認知症ではなくレビー小体型認知症でよくみられる症状です。
3.× 反社会的な行動は、前頭側頭型認知症(ピック病)でよくみられる症状です。
4.× けいれん発作は、アルツハイマー型認知症では初期の段階ではなく末期の段階でよくみられる症状です。
5.× めまいは、脳血管性認知症でよくみられる症状です。

 

問題86

地域包括支援センターに関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。

1.地域の介護支援専門員が抱える支援困難な認知症事例につて直接対応する。
2.精神保健福祉士の配置が義務付けられている。
3.通所している認知症の人に創作的活動や生産活動を提供して、社会との交流を促進する。
4.成年後見制度の活用促進や消費者被害の防止に取り組む
5.近隣の住民からの要請で、近隣の住宅に無断侵入する認知症の人を施設に入所させる手続きをする。

答え:正解 4

1、3 × 地域包括支援センターは、介護予防マネジメント、高齢者への総合相談と支援、権利擁護事業のほか、地域の介護支援専門員などのネットワークづくりや困難事例への助言などを行っていますが、直接、介護サービスを提供するわけではありません。
2.× 地域包括支援センターには、保健師、主任ケアマネジャー、社会福祉士の配
置が義務付けられています。
4.○ 地域包括支援センターは、成年後見制度の活用促進や消費者被害の防止などの権利擁護事業を行っています。
5.× 地域包括支援センターでは、強制的に認知症の人を施設に入所させるような手続きをすることはできません。

 

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