発達と老化の理解

問題69

高齢者の年齢規定に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.老齢厚生年金は55歳以上の者に対して支給される。
2.老人福祉法では原則として60歳以上の者を施策の対象としている。
3.介護保険法の第一号被保険者の年齢は65歳以上である。
4.高齢者の医療確保に関する法律による後期高齢者医療制度は70歳以上の者を対象としている。
5.世界保健機関(WHO)では70歳以上を定義している。

答え:正解 3

1.× 老齢厚生年金とは、サラリーマンなどの厚生年金に加入した人が原則65歳
から受け取ることができます。→厚生年金法第42条
2.× 老人福祉法では、老人を65歳以上と規定しています。→老人福祉法第5条の
4
3.○ 介護保険法の第一号被保険者の年齢は65歳以上、第2号被保険者は40歳以上65歳未満の医療保険加入者です。→介護保険法第9条
4.× 後期高齢者医療制度の対象は75歳以上の者及び65歳以上75歳未満で、法令で定める程度の障害の状態にある者とされています。→高齢者の医療の確保に関する法律第50条
5.× 世界保健機関(WHO)では、65歳以上を高齢者としており、65~74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者、85歳以上を末期高齢者と規定しています。

 

問題70

老年期の発達に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.老性自覚の出現年齢には個人差がある。
2.疾病は老性自覚の出現には影響しない。
3.社会的役割は定年により喪失する。
4.精神機能は一貫して低下する。
5.サクセスフルエイジングは客観的な幸福感のことである。

答え:正解 1

1.○ 老性自覚とは、自分が年老いたことを自覚することですが、この出現年齢には個人差が大きいです。
2.× 疾病は、老性自覚の出現に大きく影響します。
3.× いわゆる定年により会社などで役割は終えるが、社会的役割とは、家族や地域においても年齢に関係なく存在します。
4.× 老化により身体機能は低下しますが、精神機能も同様に低下するわけではありません。
5.× サクセスフルエイジングとは、幸福な老いという意味であり、客観的ではなく主観的な幸福のことです。

 

問題71

老化に伴う身体の変化の特徴として、正しいものを1つ選びなさい。

1.皮膚表面が湿潤化する。
2.味覚の感受性が高まる。
3.血中ヘモグロビン量が増加する。
4.疾病罹患時に定型的な症状が出現する。
5.免疫機能が低下する。

答え:正解 5

1.× 皮膚は老化によって保湿機能が低下することから乾燥しやすくなります。
2.× 老化によって味覚を感じる器官が衰えることにより、味覚の感受性が低下します。そのため、高齢になると、辛味の強いものや甘いものを好むようになります。
3.× 老化によって造血機能が低下することから、血中のヘモグロビン量が低下して貧血を起こしやすくなります。
4.× 老化によって「風邪を引くと熱が出る」といった疾患の典型的な症状が起きにくくなります。病気の発見が遅れる事につながり、注意が必要です。
5.○ 老化によって造血機能が低下することから、血中の白血球の量が減少して免疫機能が低下します。

 

問題72

かゆみを伴うことが通常見られない疾患として、正しいものを1つ選びなさい。

1.糖尿病(diabetes mellitus)
2.心疾患(heart disease)
3.慢性腎不全(chronic renal failure)
4.肝疾患(liver disease)
5.胆道疾患(biliary tract disease)

答え:正解 2

1.× 糖尿病では、皮膚が乾燥してかゆみを伴うことが多く見られます。
2.○ 心疾患では、通常、かゆみは生じません。
3.× 慢性腎不全では、腎臓の機能が低下するためかゆみを伴うことがあります。
4.× 肝疾患では、肝臓の代謝機能低下によりかゆみが生じることがあります。
5.× 胆道疾患では、黄疸とかゆみを合併することが多く見られます。

 

問題73

老化に伴う運動器系の変化として、正しいものを1つ選びなさい。

1.骨密度の低下
2.関節液の増加
3.関節可動域の拡大
4.筋量の増加
5.下肢筋力の増強

答え:正解 1

1.○ 老化により骨密度は低下して骨がもろくなります。
2.× 関節液は、関節内で潤滑油の役割を果たしていますが、老化によりその量が減少することで痛みが生じるようになります。
3.× 関節可動域とは関節が動く範囲ですが、老化によって関節可動域は狭くなります。
4.× 筋量とは、筋肉の量のことです。加齢に伴い筋量は減少していきます。
5.× 老化により下肢筋力は低下することから、転びやすくなります。

 

問題74

高齢者の気分障害(mood disorder)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

1.双極性感情障害(bipolar affective disorder)は老年期に初発することが多い。
2.抑うつ気分は若年者と比べ重要であることが多い。
3.感情失禁を伴うことは少ない。
4.老年期うつ病(senile depression)は身体症状と関連することが多い。
5.年齢が高くなるほど自殺率も高い。

答え:正解 4

1.× 双極性感情障害とは「そう状態」と「うつ状態」を繰り返す精神疾患であり、かつて、そううつ病と呼ばれていました。発症は老年期より青年期に多いです。
2.× 抑うつ気分は、高齢者よりも若年者のほうが重度です。
3.× 感情失禁とは、外部からの刺激に対して起こる感情の調節がうまくできず、わずかな刺激で、泣いたり、笑ったり、怒ったりするもので、高齢者によくみられます。
4.○ 老年期うつ病は、疾患や老化による身体機能の低下などの身体状況の変化をきっかけに起こりやすいです。
5.× 平成25年度の年代別自殺率(内閣府)を見ると、19歳まで2.0%、20代10.3%、30代13.6%、40代16.8%、50代16.4%、60代17.3%、70代13.9%、80歳以上9.3%となっています。年齢が高くなるほど自殺率も高くなるとはいえません。

 

問題75

急性心筋梗塞(acute myocardial infarction)の痛みとして、正しいものを1つ選びなさい。

1.ニトログリセリンがよく効く。
2.高齢になるほど痛みを訴えない人の割合が高くなる。
3.狭心症(angina pectoris)の痛みに比べて軽度なことが多い。
4.安静にすると消失する。
5.数分以内に消失する。

答え:正解 2

1.× ニトログリセリンが痛みに効果があるのは狭心症です。
2.○ 高齢者には、痛みを訴えない無痛性心筋梗塞が多いです。
3.× 狭心症は血管が狭くなったものですが、急性心筋梗塞は血管が完全にふさがった状態であることから、痛みは狭心症よりも激しく長く続きます。
4.× ただちに救急車を手配するとともに、AEDがあればその処置を行います。急性心筋梗塞は、初期対応が生死を分けます。
5.× 狭心症では痛みを数分以内に消失しますが、急性心筋梗塞の痛みは15分以上持続します。

 

問題76

高齢者の疾患の特徴に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。

1.潜在的な臓器障害が多い。
2.完治可能な急性疾患が多い。
3.多疾患の合併が多い。
4.個人差が多い。
5.薬の副作用が出やすい。

答え:正解 2

1.○ 高齢者では、加齢により臓器の機能が低下しています。
2.× 高齢者では、疾患の発見が遅れたり、体力的に手術が困難で完治できないなどの疾患が多くなります。
3.○ 高齢者では、機能低下が全身に及ぶことから、多疾患の合併が多くなります。
4.○ 高齢者では、疾患の度合いや症状の出方は、個人差が大きいです。
5.○ 高齢者では、代謝機能が低下することから薬の副作用が出やすくなります。

 

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